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           コラム
27.脳波測定機
 1月14、15日と埼玉県大宮で日本統合医療学会のシンポジウムが開催されました。テーマの中には、昨年の東日本大震災後のボランティア活動についてのものもありました。実際にボランティア活動に参加された講演者の発表内容には、昨年の自分自身の経験から共感するものも多くありましたが、我らがカイロプラクティックの代表者は自身がボランティア活動に行っていない上に、実際にボランティア活動をしているカイロプラクターも多数いることすらご存じないようで非常に的外れな印象があり残念でした。
 ところで大会中に、医療関連企業の展示ブースがあり各種の医療器具やサプリメントが紹介されていました。その中で興味深かったのが簡易型の脳波測定器と自律神経活動のバランス測定機で、一緒に回っていた天津中医薬大学日本校・客員教授の石田先生と試してみました。そこで機能神経学的な刺激によって測定機での検査結果(写真)も大きく改善することが分かり、これまで臨床経験の中で感じていたものが実際の測定器でも計測できることが確認できたのは非常に有意義でした。
(2012/01/17)
26.統合医療セミナー
 10月23日に東京大学・医学部教育研究棟で開催された日本統合医療学会のセミナーに参加してきました。統合医療学会のセミナーでは毎回、様々なジャンルの講師の方たちが、それぞれの治療法や統合医療について講義して下さいます。
 今回はホリスティック医学の権威・帯津良一先生による「ホリスティック医学」をはじめ「温熱療法(ハイパーサーミア)」、「ゲノム検査」、「歯科」、「地域医療」、「一般総合病院と統合医療」、「サプリメント臨床研究」などさまざまなテーマで講義がされました。
 一口に統合医療といっても「患者中心のテーラーメイド(個別治療)であること」などの原則はあっても、専門や立場によって様々な形があります。“カイロプラクティック原口”ならではの統合医療を実現するためにも、手技療法を深く追求するだけでなく、様々なジャンルから広く学ぶ必要性も感じました。
(2011/10/25)
25.ボランティア治療
6月19日に東日本大震災で大きな被害を受けた宮城県の山元町へボランティア治療に行ってきました。これまでも義援金や救援物資の送料の一部負担などの支援はしていましたが、治療家として現地に行き少しでも役に立ちたいとの思いがようやく実現できました。
今回私が担当したのは避難所で、震災から3カ月を過ぎても過酷な避難所生活を余儀なくされている方たちを主に診させていただきました。1回の治療とはいえ現在抱えている苦痛を多少なりとも軽減でき喜んでもらえたのは、治療家冥利に尽きます。往復800キロの往復はさすがに堪えましたが、実に貴重な経験をすることができました。
ただ同時に考えさせられることも多くありました。未だに布団で眠ることも叶わず、将来の見通しも立たない方たちの“本当に必要なもの”、“本当に大切なもの”は我々個人では提供できないのは現実で、長期にわたって様々な支援が必要なことも改めて痛感しました。現地には各地からさまざまな善意が寄せられていることも実見でき、日本人としてうれしく思い希望も感じました。今後も自分にできる範囲で復興支援を続けていこうと思います。
(2011/06/24)
 *写真はボランティア治療をご一緒にさせていただいた、A.LIFE 神谷町+(エーライフ・プラス)の渡邊先生より提供いただきました。
24.上部頚椎テクニック
 カイロプラクティックのテクニックの一つに上部頚椎テクニック(アッパー・サービカル・テクニック)というものがあります。これはアジャストメント(治療)する部位を上部頚椎に特化したテクニックでB.Jパーマー(カイロプラクティックの創始者D.Dパーマーの息子)から始まり今日ではいくつかの分派を生じているようです。
この上部頚椎テクニックをテーマにした研修会が新春早々にマニュアルメディスン研究会の主催で開催されました。研修会では上部頚椎テクニックのアトラス・オーソゴナル・テクニックの概要とその原理を応用した検査方法が紹介されました。
私自身は局所的な治療には限界を感じるため人体をトータルで考えるアプローチを追及していますが、神経や血管の走行を考えても極めて重要な上部頚椎を中心にした身体の見方を学んだことは別の視点を持てて益するものがありました。
(2011/01/12)
23. 眼球運動について2
 眼球運動は脳機能の指標になると前回のコラムで書きましたが、自閉症や多動症、アスペルガー症候群などの発達障害を抱えた子供たちを検査すると、多くのケースでかなりはっきりとした眼球運動の異常が見つかります。
 つい最近、カイロプラクティック神経学のDr.CarrickがDr.R.melilloとの共同開発したプログラムが学習障害や多動症の子どもたちに対して目覚しい効果を上げた研究発表に海外メディアが騒然となっているようですが、Dr.Carrickの臨床の一例に眼球運動のみで交通事故による脳損傷の患者さんの高血圧を改善したというものもあります。
 またEMDR(Eye Movement Desensitization and Reprocessing;眼球運動による脱感作および再処理法) といった心理療法ではパニック障害や恐怖症、解離性障害などの心的外傷後ストレス障害に対して眼球運動を用いたアプローチで成果を挙げているそうです。
 眼球運動検査は比較的単純で地味な検査ですが、メカニズムは複雑です。微細な動きを観察する能力が求められるので適切な評価をするのは多くの経験が必要でなかなか奥深いものがあります。
(2010/11/04)
22.眼球運動について1
 当院ではほとんどの患者さんに対して眼球運動の検査をします。このとき白内障や視力など眼の問題を気にされる方が多いのですが、ここで調べようとしているのは視力そのものではなく、眼を動かす脳神経(動眼神経、滑車神経、外転神経)の働きとそれらに関わる脳の機能です。
 眼の動きには、物を追跡するような滑動追従運動(pusuitといいます)とスポーツなどでとりわけ重要な瞬間的に目標物を捕らえる衝動性眼球運動(saccadeといいます)の2種類があります。この2種類の眼球運動では大脳の活性化する部位が異なり、また眼球運動を目標物のところで止めるのには小脳が関係してきます。
 また眼の動きは、バランス感覚を司る前庭器官や頚部の動きとも密接なつながりがあるため、眼球運動検査(OPK)はカイロプラクティック神経学の中で最も重要な検査の一つです。カイロプラクティックや一部の整体で行なう頚椎マニピュレーションの中には神経学的機序を理解せずに行なうと神経系にダメージを与えかねないものもあります。
適切な方向性を持った眼球運動だけで首の動きが良くなることもありますが、各種の神経学検査と組み合わせて脳機能を適切に評価できれば、単に“首が良く動く”だけでなく、より安全に多くの素晴らしい効果が得られるように思えます。
(2010/10/29)

21.インジュリー・リコール・テクニック
 10月10、11日の両日、アプライド・キネシオロジー(略してAK)の第一人者・Dr.W.H.Schmitt によるインジュリー・リコール・テクニック(IRT)セミナーがICAK日本支部の主催で東京カレッジ・オブ・カイロプラクティック(TCC)において行なわれました。
 IRTとは新旧を問わず外傷によって身体に潜在的に残る“傷害の記憶=固有受容器の異常”を解消するテクニックです。テクニック自体は非常にシンプルなのですが、外傷歴のある受講生をモデルにDr.Schmittがデモンストレーション治療を行なうと、ほぼ全てにおいて大きな改善を示していました。
 長年にわたり世界中で教えているDr.Schmittがセミナー中に「このクラスは私が教えた中で最高に素晴らしい」と言ってくれました。通訳を務めた先生に何度も繰り返していたとのことで、お世辞もあるのでしょうがうれしく思いました。
(2010/10/13)
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